基本セット2012 色別レビュー:赤 Part 3

MAGIC DAILY NEWS をご覧のみなさま、こんにちは! ゆりにーと申します。先日お届けしました LMC 的 M12 レビュー・赤編・構築パートに引き続き、リミテッドパートをお届けしていきます。しばしお付き合いください。
今回はプレリリースで参加したシールドおよびドラフトでの、実際にプレイした感触を反映して語っていこうと思います。
まずは渡辺プロの記事をパk……リスペクトして現時点での私の点数表から。
点数 | 基準 |
---|---|
10 | 神カード。見たら取るべし。確定初手。 |
9 | 爆弾カード。これ 1 枚でゲームに勝てるようなカード。初手~2 手目。 |
8 | かなり優秀なカード。流れてきてもおかしくないが、初手でも問題ないレベル。初手~3 手目。 |
7 | 優良カード。是非デッキに入れたいレベル。2~4 手目。 |
6 | 普通にデッキに入るくらいのカード。3~6 手目。 |
5 | ぎりぎりデッキに入るぐらいのカード。5~8 手目。 |
4 | できればデッキに入れたくないようなのカード。枚数が足りないときに仕方なく使うレベル。または特殊な条件でのみ使用するカード。7~9 手目。 |
3 | サイドボード要員。基本はデッキに入らない。10~12 手目。 |
2 | よほどのことがない限りデッキに入れることはないカード。12~14 手目。 |
1 | 何をしてもデッキに入らないレベル。ほぼ 14 手目。 |
点数 | 基準 |
---|---|
10 | 《業火のタイタン》 |
10 | 《炎破のドラゴン》 |
9 | 《炬火のチャンドラ》 |
9 | 《火の玉》 |
9 | 《渋面の溶岩使い》 |
9 | 《憤怒生まれのヘルカイト》 |
8 | 《チャンドラのフェニックス》 |
8 | 《チャンドラの憤慨》 |
8 | 《火山のドラゴン》 |
7 | 《火葬》 |
7 | 《血まみれ角のミノタウルス》 |
7 | 《血のオーガ》 |
7 | 《嵐血の狂戦士》 |
7 | 《ショック》 |
6 | 《真紅の魔道士》 |
6 | 《ゴブリンの酋長》 |
6 | 《ゴブリンの投火師》 |
6 | 《地盤の裂け目》 |
6 | 《躁の蛮人》 |
5 | 《反逆の行動》 |
5 | 《焦熱のヘルハウンド》 |
5 | 《ゴブリンの手投げ弾》 |
5 | 《ゴブリンのトンネル掘り》 |
5 | 《投げ飛ばし》 |
5 | 《ゴブリンの付け火屋》 |
5 | 《ゴブリンの長槍使い》 |
5 | 《骨砕きの巨人》 |
5 | 《殺戮の叫び》 |
4 | 《焼却》 |
4 | 《炎の円》 |
4 | 《稲妻の精霊》 |
4 | 《ゴブリンの戦化粧》 |
4 | 《溶岩の斧》 |
4 | 《ゴブリンの爆発投げ》 |
4 | 《戦嵐のうねり》 |
3 | 《余韻》 |
3 | 《炎のブレス》 |
3 | 《松明の壁》 |
2 | 《魔力のとげ》 |
2 | 《世界混ぜ》 |


それぞれ M11、アラーラの断片からの再録組です。その強さはもはや説明するまでもなく、即対処できなければゲームエンド級。
続く初手級カードは


恒久的な除去はそれだけで強力。加えて《炬火のチャンドラ》はオマケが 2 種類も付いてくるとなれば、弱いはずがありません。
《火の玉》
タッチでも使いたい優秀火力。



赤の 3 大飛行生物。《センギアの吸血鬼》といい、最近は格下げブームなのでしょうか。《憤怒生まれのヘルカイト》は確かに強いんですが、環境が狂喜のおかげで早く間に合わない場面もあるので 8 点。《チャンドラのフェニックス》は本体に火力を飛ばさなければ回収できないので、やや低め。純粋に赤の飛行+速攻持ちとしての評価です。



赤の 3 大コモン。M12 ドラフトの赤は、これらのピックできた枚数によって強さが決まると言っても過言ではないでしょう。《チャンドラの憤慨》は前述の《火山のドラゴン》を始めとした各種アンコモン飛行生物を除去しつつ本体にもダメージが入る優秀火力。2 マナになっても強い 3 点火力の《火葬》。再生を許さないので、《棍棒のトロール》も簡単に除去できるようになりました。そして狂喜達成で 5/5 という赤のコモンとは思えないサイズの《血まみれ角のミノタウルス》。先手 4 ターン目で出されたら血反吐出るほど辛いです。ゃっべー。


赤のエース、狂喜生物その 2、その 3。後述の《ゴブリンの投火師》や《苛まれし魂》でお膳立てする必要があるもの、非常に強力で序盤の戦線を支えてくれるでしょう。《血のオーガ》に至っては狂喜無しでも赤のコモン生物としては十分なスペックなのも Good。

そんな赤の狂喜生物たちをバックアップするのがこの《ゴブリンの投火師》。ただの 1/1 と侮るなかれ。ダメージが入らなければ機能しない狂喜を、たった 1 マナで達成させる能力は強力で、実際にドラフトで使用してみて一番評価の上がったカードです。同じく狂喜をサポートする黒の《苛まれし魂》と比較すると、あちらはオーラを付けて殴り値が高く、こちらは後半のチャンプブロックに回せたりとそれぞれ差がありますが、おおむね《ゴブリンの投火師》の方を優先してピックすべきでしょう。

毎度のように収録されるブロック制限系カード。地上の殴り合いには強いですが、青白などの飛行系ビートには若干効き目が落ちるのが玉にキズ。土地破壊はオマケ程度に捉えておくのがよいかと。

赤 1 つでなんでも速攻。《焦熱のヘルハウンド》をトップすると気持ちいい。《氷の牢獄》に閉じ込められている自分のクリーチャーを助けられるのもお忘れなく。
《ゴブリンのトンネル掘り》
もはや基本セットでもおなじみとなった《焦熱のヘルハウンド》とのコンボ。今セットでは《幻影の熊》を対象に取ったり、意外と幅広く活躍。もちろん狂喜の種としても。
《躁の蛮人》
茶割りでアド取れるコモン。
《反逆の行動》
相手のデカブツを頂いてダメージレースをひっくり返しましょう。
《焦熱のヘルハウンド》
《炎のブレス》内蔵のコモン生物。マナさえあればファッティとも相討ちが取れる。
《ゴブリンの手投げ弾》
ゴブリンが多めにピックできていたら +1 点。アドを失うものの、タフネス 5 を除去できるのは○。
《投げ飛ばし》
《焦熱のヘルハウンド》投げようぜ!
《ゴブリンの付け火屋》
エルドラージ覚醒からの再録。ファッティの海に溺れていた前環境とは違い、狂喜のおかげで点数が上がりました。
《ゴブリンの長槍使い》
2 マナの数合わせ。
《骨砕きの巨人》
《丘巨人》が一回り大きくなりました。地味に新規収録。
《殺戮の叫び》
お馴染みナイスコンバットトリック。
《焼却》
対青白へのサイド要員。
《炎の円》
攻撃してきた生物に 1 点。ただし飛行は除く。《光雷原》に比べてマナコストが軽くなりましたが、飛行にダメージが入らないのが減点対象。
《稲妻の精霊》
4 マナの数合わせ。今回は相討ち上等で突っ込ませる場面が増えた?
《ゴブリンの戦化粧》
ゴブリンにエンチャントしたらボーナスがあっても良い気がします。
《溶岩の斧》
そらよっ!のフレーバーテキストでなくなってから久しいですね。
《ゴブリンの爆発投げ》
2 点ティム。ただしコインで負けたら死ぬ。ロードが横にいない限り使いにくいかと。
《戦嵐のうねり》
自分だけ《伏魔殿》。飛ばす点数は解決時に参照するので、《焦熱のヘルハウンド》を(ry
《余韻》
相手の《火の玉》をコピーできればオイシイですが、手札に腐る場面の方が多そうなのでこの点数。
《炎のブレス》
《幻影のドラゴン》を除去できるよ!
《松明の壁》
狂喜したいのに殴れない 2 マナ生物なんて……。
《魔力のとげ》
リミテッドでの活躍の場はなさそう。
《世界混ぜ》
赤のお家芸、カオススペル。
今回の赤は全体的にカードパワーが高く、ドラフトでは一番の人気色。上家下家どちらかと色が被る可能性が非常に高く、卓に 4 人はいてもおかしくはないほどの強さ。同じく狂喜生物がいる黒との組み合わせをよく聞きますが、私のオススメは白を相方にピックすること。理由は、狂喜達成用の 1 マナ生物に《ギデオンの法の番人》が、アグロ戦略に合致する《ベナリアの古参兵》や軽量回避能力の《嵐前線のペガサス》などがそれぞれコモンに存在するするからです。どうしても、黒のコモン生物はスペックが低く、少しでも攻め手が止まると押し返されてしまう印象を受けました。
今年は一昨年と同じく、日本選手権が基本セット M12 の発売日の翌日というハードな日程になっており、ドラフトの練習の時間が取りにくくなっています。残念ながら学業の都合で私は今回参加できませんが、千葉勢を初めとして参加される皆さんが満足のいくドラフトができるように、千葉の地から F5 連打で待機しようかと思います。
それではまた!
編者から筆者を紹介します
本コラムを執筆してくれたゆりにー @juri_ny は、LMC では珍しいオールラウンダーなプレイヤーです。みんな大好きスタンダードはもちろん、リミテッドでバリバリカードを剥き、レガシーをたしなみ、統率者の新しいデッキを作ることに余念がありません。
くわえて、スタッフとしてもがんばってくれており、一人で LMC を切り盛りしてくれることも数多くあります。近いうちに認定ジャッジとなることでしょう。きっと大丈夫。
スタンダードのデッキ分布を調べてくれるのは、いつでも彼です。いつもありがとうございます。