あじわいブランドが出来るまで

MAGIC DAILY NEWS をご覧の皆様、こんにちは! AGY(あじわい)と申します。
大学時代は広島で、社会人になってからは奈良。そして今は仕事の都合で千葉に移住してそろそろ 3 年目くらいのまだまだ魔界のひよっこではありますが、まともなデッキを持ち込まないこと早幾年、、、千葉界隈では、すっかり馬鹿なデッキを作るとバカにされるようになってしまいました。
ところが世の中にはそんな馬鹿なデッキが「どんな風に出来ているのかが気になる!」という物好きな方がいらっしゃるようでして、そんなごくごく少数の声を受けて、このたび「あじわいブランドが出来るまで」と題して調整記録の記事を書かせていただくことになりました。
完全に誰得な記事だという自覚はありますが、ほんのちょっとでも愉しんでもらえたら幸いです。
1. たたき台から始めましょう
そもそもあじわいは、構築デッキを対人スパーする環境には恵まれていないので、基本的には脳内でデッキを作って、一人回しをしてます。
しかしそのまま大会にデビューさせてしまうと酷い仕上がりな事が多いので、脳内で誕生したデッキは、まず mixi にひっそりと投稿されるのでした。
今回のたたき台はこれ。
AGY Deck - Begin | |
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4 ゴブリンの先達/Goblin Guide 4 窯の悪鬼/Kiln Fiend 4 焼身の魂喰い/Immolating Souleater |
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海外では《死の影/Death's Shadow》まで搭載したスーサイドが誕生したようですが、あじわいはただただ魂喰いで一撃死を狙う事だけ考えてみました。
魂喰い可愛いよ魂喰い。
そうしてデッキが投稿されると、どこからとも無く現れる、さすらいの“Oいそ”さんがコメントをくれます。ありがたい話です。
2. mixi でたたき台をデッキに仕上げます
あじわいとOいそさんとで繰り広げられるコメントのやりとりが、あじわいの脳内で誕生して一人回ししていたデッキに息を吹き込んでくれます。以降コメントの応酬をノーカットでお届けします。
■Oいそ
毒化が手にあるときの、先達の儚さよ・・・。
回避能力欲しい、+2よりジャンプ土地か、P土地の方が面白いw
■あじわい
面白いけど事故るだけでしょ(笑)土地でプラス2出来るのはでかいんだけどな。窯鬼だと、ジャイグロとストロボか毒が条件なんだけど、プラス2出来ると除去とストロボでも良くなるんでね。
あと、墨で勝つパターンにも有効じゃない?
先達のスロットは確かに悩ましいんだけど、案外代案がナッシング。コス二枚と追加の除去が有力かなー。ΦPも候補か。もしコス入れるなら、山を増やさないといけないね。
■Oいそ
土地はただの冗談でもないんだけど。現状2t鷹オワタ感があるから回避能力ないと。(あれ、ジャンプ…)
そう考えるとφP(・∀・)イイネ!! ハンデス8よりちょっとインスタントな方が受け広いし。単に追加でもいいか、追加除去よりいいのかも。需要にかなりふぃっと。
つかもうあれ、Peekも行こう!ちらりハンデスktkr! パンプの人はマナ払って誤魔化そう!
コスは奥義が弱いのがさみしいなー。山除去られるのきついのも少し本末転倒感。
もうちょっと毒&ストロボ打てる人( ゜д゜)ホスィ… 竜王とかオキシドさん?
逆にもっとサポートで呪文滑りとか。ゴブリンのトンネル掘り/Goblin Tunneler・・・!
■あじわい
ΦPが丸いかー。
除去は燻しじゃなくて、炎の切り付けの方がマナ色的にもテンポ的にもいいかも?
要するに相手の呪文滑りがきち~なのですよ。
サポートという意味では自分で呪文滑りを使うのは有りだね。
ストロボを打つ先はあんまり無いんだよね。カウンターを吸い取る虫は検討に値するかな?
土地は入れるならPの方が良さそう。ジャンプは鷹でおつ過ぎるwww
コスは弱いかぁ。まぁそうか。
■Oいそ
虫くん書いてあること相当強いすよねー。最大Xとは思わなんだ( ; ゜Д゜)
確かに燻しじゃないと困ること少ないすね。Pくるさんとか火渡りくらい?サイドでも十分かも。ライフ的にΦ微妙ではあるけど四肢切断も可能性はあるか。
呪文滑り既に流行ってるまであるから4審問+4除去は頼りないのは確か。困ったらΦ払わせてショックYOU!
■あじわい
実は短期決戦デッキだから、除去じゃなくて、蔑みまでいれた夢の12ハンデスとかがオシャレなのかも!!
サイド後に力線で乙ですがな。。。
切断は常に候補だね。でも、このデッキに関して言えば、Pの方がいいかも?
ちなみに、このデッキで明日の日本選手権予選出ようかと思っているのだが、やり過ぎかね(笑)
■Oいそ
おススメはやっぱP。ハンデスばっかだと後引きに弱すぎる。
素直に1、2、3、ダー!!とはあんまりならん気がするからw
サイドには別プラン用意かな?全部は抜き切れんし、PWと強い生物。
赤黒PW・・・どんぐり杉でどれがいいのか分からんす(´・ω・`)
・死後の一突き/Postmortem Lunge、溶鉄鋼のドラゴン/Moltensteel Dragon はガチっぽい。
・対Valakutのレイコマ史上最強すぐるw 一応対生物系強いしメインもある。ただし2大メタにイマイチw
・白力線コエー(((( ;゜д゜)))アワワワワ ハンデスと半分くらいのPW()になる。
■あじわい
ドラゴンいいね!メインに入れるまであるんでねーの?2枚くらい。先達のスロットがちょうどイイ。
死後の一突きもいいね!
先達抜いて2枚ずつとか。ありありですね。
サイドはコス取るかなぁ。
今日やった感じだと少しランドを削って、M11ランドを排除する感じが良さそう。土地引きすぎて負けまくったから、土地は21か22だね。
コジレックでクリーチャーを抜きたい場面が多かったから、強迫は2枚で蔑みを2枚取っていいかも?
力線はハンパなくきついんけど、実はサイドからΦPプランにしたら意外といけるかも??
■Oいそ
ドラゴンメイン(・∀・)イイ!!
一突きはメインは1枚orサイドのみがいいのかも(;・∀・)
メタ次第かもだけど、結局攻撃通せないし2枚来たら噴くw
PWはコスがベストなんかな?もうちょい山増したいけど。
あと生物。PWがコスなら黒タイタンとか?喉首サイド後減るor全抜きだと思う。
直感的にはDuress安定だけど、環境に軽い妨害が少ないなら蔑みでもいいんかな?こればっかりは回した人の意見がよっぽど重い。CawBladeと双子にはどれでも効くしよーわからんw
M11と枚数少し減らすにしても、ミシュラ増やすとかで色増やしたい。ド均2色だからあんまり削ると少しマリガン怖い。
■あじわい
とりあえずメインにドラゴン2で、ひとつきを1枚にしてみるお。
サイドはPWとらないで、P赤さんをお試しするのと、黒タイタンじゃなくて、スキジリさんにしてみました。変な角度から勝ったりしそう。Pをサイドから追加して、セジーリのステップも追加する感じ。ぐちゃってる感じはするけど、カウゴー系にはPが回答になりそう。
土地は結構悩ましいけど、基本地形7でM11が3でミシュラ1くらいにしてみた。ぐらつきは3に減らしたり。うーん、バランスむずい。
■Oいそ
コガモ記事見る限り、完全除去少なめでバウンス流行ってるからP吠えそう。
しかし、とにかく呪文滑りすなぁ(´・ω・`) 半分くらいのデッキから出てくると考えていいレベル。
よじれた映像みたいに( ゜Д゜)ウマーな除去は赤黒に無さそ。
Flame Slash最強。次点は-5、燻し?
プレイヤーに入るカード全然無いのがアレだけど、メイン5枚以上あってもいいんかも。
土地はパンプとかも考えたら難すぎてモムーリ!o(゜Д゜)っ
Dont think, Feel!!
3. 仕上がりと本番
というわけで、そんな(コメントの)紆余曲折を経てできあがったレシピがこちら。
AGY Deck - 2011 Japan National QT - Tokyo 1st | |
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4 窯の悪鬼/Kiln Fiend 4 焼身の魂喰い/Immolating Souleater 2 溶鉄鋼のドラゴン/Moltensteel Dragon |
2 ヴァルショクの難民/Vulshok Refugee 2 荒廃のドラゴン、スキジリクス/Skithiryx, the Blight Dragon 4 攻撃的な行動/Act of Aggression 3 粉砕/Shatter 1 強迫/Duress 1 セジーリのステップ/Sejiri Steppe 2 死後の一突き/Postmortem Lunge |
そして、このデッキを駆って日本選手権予選に特攻しました! 結果は聞かなくてもわかりますか、そうですか。。。
それでも、3 ターン目に 10/1 二段攻撃で殴って勝ったり、変な角度からいきなり 10/2 感染で毒殺したりすると、対戦相手にも「毒ですかぁ、やられたぁ」とか、「ジャイグロつえぇぇ」とか言いながら愉しんでもらえて、そんなやりとりをもちろん自分も愉しんで大会に参加できました。
マジックに出会ってからずいぶん長い間、たんに「おもしろい」デッキを組んで遊ぶことがほとんどでしたが、そういうデッキはえてして試合に勝てないばかりか、そもそもおもしろさを発揮する前に負けてしまうことが多いので、結局はお互いにつまらない、という残念な結果に終わることがままありました。
今は、せっかく「おもしろい」アイデアが浮かんだなら、そのアイデアを大会の場でどうやってアピールできるか? という二つ目のステップを考えられるようになった気がします。
ですから目指すところは、「おもしろくて強い」デッキ!
これからもそんなデッキをこの場でお披露目できたらなぁ、なんて図々しく思っている今日このごろです。
稚拙な記事でしたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
またお会いしましょう。
編者から筆者を紹介します
本コラムを執筆してくれたあじわい @AGY54 さんは、仕事の都合で 3 年くらい前にひょっこり会場へ遊びに来てくれた、人見知りするタイプのように見えた方でした。
いつもドラフトだけして帰って行くところを、おそるおそる声をかけてごはんに誘ってみると……「ああ、広島の人たちってのは、会う人会う人、千葉のメンツと変わらんものだなあ」とあらためて感じさせてくれた方です。
ドラフトでカードがそろったからか、LMC メンツと顔なじみになったからかは定かでありませんが、いつの間にか構築戦にも顔を出してくれるようになり、気がつけば LMC でもアフターでも欠かせない人物になっていました。マジックで遊ぶのと同じくらい、Jubeat 活動、グルメ活動に勤しむことがお好きな、社会人プレイヤーです。