LMC 代々木 218th 準々決勝: 増野良輔 vs 山本定明

山本定明(千葉)は、3 月に行われた埼玉の龍王戦「最後の川越開催」で見事優勝。龍王となった。山本の特長は、圧倒的な「引きの強さ」。その強烈なトップデッキの連続は、先の龍王戦のカヴァレッジでも筆者が追いかけているので、興味のある方はご覧になって頂きたい。
その山本。デッキ相性からも、サイドボードで黒緑を徹底的にメタってきたと豪語しており、隣でプレイしていた三田村からは、
三田村 「大人は容赦なくメタって来るから怖ぇぞ!」
と忠告が飛ぶほど。この「大人」というのは、山本を含めた社会人の中でも「アダルト」に属する数名の LMC 常連プレイヤーを指しての事で、彼らの活躍と発想力と、なにより「楽しくマジックをする」姿勢は、LMC のプレイヤーでも多数を占める「アラサー社会人組」や学生プレイヤーに好影響をもたらしている。その代表格として、最近 LMC で結果を残しているのがこの山本なのだ。
増野良輔(茨城)は、第 3 ラウンドと、第 7 ラウンドの全勝対決でも観戦記事をお届けしたが、本日 3 回目の登場となる。デッキは山本が「赤黒ブライトニング」、増野が「黒緑エルフ」だ。
Game 1
まずは、先攻の山本が《苦花》スタート。増野は《ラノワールのエルフ》《護民官の道探し》と繋げてマナを確保。山本は《ギトゥの宿営地》で攻撃してダメージレースで先行する。
増野は、そのマナから《野生語りのガラク》をプレイ。土地のアンタップで《狼骨のシャーマン》へアクセスし、山本は《残忍なレッドキャップ》で対応。フェアリー・トークンがガラクへと殴りかかる。
ここで、増野は赤黒へのフリーパスとなる《カメレオンの巨像》を召喚するが、2 枚目の《残忍なレッドキャップ》とフェアリートークンがガラクを焼き払い、巨像に食い止められた《残忍なレッドキャップ》も《ラノワールのエルフ》を焼き、土地が 3 枚で止まった増野に展開をさせない。
山本は、赤いブロッカーを残さずに全軍レッドゾーンに送り込む。土地さえ引ければ巨像のパンプアップで山本を 1 発で倒せるところまで行ったが……
増野 「引~け~な~い~♪」
と、なぜか嬉しそうにリズミカルな投了をした。
増野 0-1 山本
Game 2
増野 「もう 3 枚しかない!」
そう嘆くのが早いか、増野のハンドは間もなく山本の《荒廃稲妻》で 0 に。その中には、シークレットテクとして増野が仕込んだ《溶岩崩れ》が含まれていた。
残念な形でのシークレットテク公開に、ギャラリーからは失笑が漏れるが、それでも《護民官の道探し》から必死にマナを伸ばし、《変わり谷》と共に最低限の戦線を構築。
だが、山本の「怖いサイドボード その 1」である《真髄の針》で《樹上の村》を止められている増野は最後の数点が削り取れずに山本の《復讐の亜神》などに攻撃を浴び続け、最後は《炎の投げ槍》で万事休す。
増野はトリプルマリガンからのスタートだったが、見せ場は作った。そこがミスター LMC と呼ばれるゆえんだが、4 枚スタートはやはり厳しかった。山本は「怖い大人」の実力を遺憾なく発揮して、準決勝進出だ。
増野 0-2 山本
Final Result:山本定明が準決勝進出!
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