LMC 代々木 218th ラウンド 3: 増野良輔 vs 鵜澤雄一

「リアル幻術使いです、気をつけてください」
フィーチャーテーブルのアナウンスをした宮坂氏は、そう続けた。幻術使いと称された、増野良輔(茨城)こと昨シーズンのミスター LMC は、今シーズンは魔王三原の後塵を拝している状態だが、GP 静岡 TOP 4 の栄光も過去のものとなりつつある現在、そろそろ自分のフィールドである LMC で存在感を示しておきたいところだ。
増野のデッキは、永遠の相棒たる黒緑エルフ。対する鵜澤雄一(千葉)はトースト「Cruel Control」だ。
Game 1
《ラノワールのエルフ》《傲慢な完全者》《狼骨のシャーマン》と、エルフのお手本のような展開を見せる増野。鵜澤はこれに《台所の嫌がらせ屋》 1 枚で答えを出し、展開を遅らせる。
《樹上の村》を置いて、全体除去に備える増野だったが、鵜澤の展開はその上を行っており 2 枚目の《台所の嫌がらせ屋》。増野は手札からの展開ではなく「沸いてくる系」の戦力なので、まだハンドでのアドバンテージは無いのだが、時計の針を遅らせるだけでエルフに対しては充分だ。
6 枚の土地を揃えた鵜澤は《若き群れのドラゴン》をプレイして攻める姿勢を見せ、増野はようやく族系が叶って狼が生まれ、《叫び大口》でドラゴン・トークンを除去。しかも、公開されたカードは《カメレオンの巨像》と、ドラゴンへの回答たる強カードだ。
しかし、これにも 3 枚目の《台所の嫌がらせ屋》でしっかり対処し、再び場は膠着。増野が盤面では押しているのだが、《傲慢な完全者》を失うとたちまち崩れる藁の城。それでもトークンで果敢に殴りかかり、鵜澤にプレッシャーをかけに行く。
このままだとジリ貧になる鵜澤は、大技《アラーラのオベリスク》をプレイし、即座に《傲慢な完全者》を除去。これで土地は 1 枚を残してタップ状態になるが、ライフは《台所の嫌がらせ屋》がもたらしてくれたおかげで、まだ 18 も残っている。
だが、このボードを我慢できなかった鵜澤の焦りを、幻術使いが見逃すはずが無かった。《不敬の命令》を《傲慢な完全者》の復活と本体ライフ損失モードで打ち込み、このターンで決めるまでには至らないまでも、《謎めいた命令》で粘る鵜澤に温存していた手札を一気に叩きつけ、強引にライフを削り取って見せた。
増野 「いやー、マジきちぃ」
ゲーム中、増野はずっとこう叫びながら戦っていた。大事なことなので 2 回書くが、勝ったのは増野である。
幻術使い 1-0 鵜澤
Game 2
増野 「あー、ミスした!」
と、また悲鳴。見ると 2 ターン目に攻撃を仕掛けた《変わり谷》が《糾弾》を浴びていた。が、気がついたら増野の場は《樹上の村》を含めた 3 枚の土地と、2 枚の《レンの地の克服者》と完全に回復している。
今度は序盤の《台所の嫌がらせ屋》の加護が無い鵜澤だったが、《熟考漂い》想起から《台所の嫌がらせ屋》へとつなげる。増野はふたたび《狼骨のシャーマン》と《傲慢な完全者》によるトークン作成モードに入っていた。
先ほどの想起で《神の怒り》を手に入れていた鵜澤は、充分に引き付けてからこれをプレイ。増野の場を一掃し、さらに土地を伸ばす。増野は《狼骨のシャーマン》をふたたびプレイし、《不敬の命令》から《傲慢な完全者》復活を含めて大ダメージを叩き込むが、一歩届かず。
返しの《残酷な根本原理》から《台所の嫌がらせ屋》《ルーンの光輪》、トドメの《若き群れのドラゴン》で勝負あり。
幻術使い 1-1 鵜澤
Game 3
増野がまたしてもロケットスタート。《ラノワールのエルフ》から《傲慢な完全者》。《変わり谷》もしっかりプレイしており、5 点ずつ軽快にクロックを刻んでいく。
《糾弾》があるので始めたハンドではあったが、2 枚の《残酷な根本原理》に《若き群れのドラゴン》は、この攻めを覆すにはあまりにも重過ぎた。
幻術使い 2-1 鵜澤
Final Result:幻術使い「ミスター LMC」 Wins!
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