LMC 代々木 215th 決勝: 萩原紀幸 vs 和田寛也
試合開始前、勝ったときのパックの配分について、ウィナー・テイクス・オール、すなわち勝者総取りを持ちかける和田寛也(神奈川)。
聞けば、スイスラウンド 2 回戦目からここまで 1 本もゲームを落としていないという。そして、和田は 1 回戦を戦っていない。波に乗り切っている、まさに「今日の人」である。このマッチアップでもストレート勝ちする自信があるのだろう。
対する萩原紀幸(千葉)は、いつものジンクスである「一没の帝王」を払いのけての決勝戦進出。ここまで来たのだからもう優勝するしかない、とその巨体から優勝への意気込みが感じられる。
ちなみに、最後に決勝ラウンドに残ったときはいつだったのだろうか。
萩原 「神河救済のときだね」
さすがは「一没の帝王」である。4 年ぶりとは伊達じゃない。
- 使用デッキ
- 萩原: 黒緑エルフ
- 和田: 白黒トークン
Game 1
ダイスで 5 を出した萩原、普通ならほとんどの確率で勝つが、和田は 6。強運。これが「今日の人」の強さだろうか。
しかし、和田は痛恨のダブルマリガン。強運にかげりが見え始める。
秘匿ランドから《メドウグレインの騎士》とスタートする和田に対し、萩原は《ラノワールのエルフ》から《樹上の村》をセットして《茨森の模範》。さらに《レンの地の克服者》《ラノワールのエルフ》と展開して和田を圧倒する。
和田は《レンの地の克服者》を《流刑への道》で対処して《メドウグレインの騎士》で萩原とダメージレースを展開するが、いかんせん萩原の攻撃力が高い。しかも《メドウグレインの騎士》を《恐怖》で退場させられてしまっては。
しかし、ここで和田は待望の土地をゲット、《雲山羊のレインジャー》をプレイして秘匿の解除を試みる。和田に流れが傾いてきた。
のを、《大渦の脈動》一発で自分に流れを引き戻した萩原、2 体目となる《茨森の模範》をプレイ。さらに《傲慢な完全者》を追加して和田を圧倒する。
和田も《妄信的迫害》で抵抗するが、萩原の巨体を止めるまでには至らなかった。
萩原 1-0 和田
萩原サイドボード
和田サイドボード
Game 2
今度はマリガンすることなくキープする和田。対する萩原、むずかしい顔をしたあと、マリガン。
マリガンするに際し、萩原がライブラリーのトップを見たことで、萩原、和田、ギャラリーで「マリガンするときにライブラリーのトップを見るかどうか」談義が発生する。
トップを見る派の萩原と見ない派の和田。読者諸氏はどちらだろうか?
そんな談義がされている最中、萩原の《思考囲い》が和田の《潮の虚ろの漕ぎ手》を奪ってゲームスタート。
和田は《メドウグレインの騎士》から《栄光の頌歌》でダメージレースを有利に進める。
萩原は小考の後《大渦の脈動》で《メドウグレインの騎士》を除去することを選択。《栄光の頌歌》の破壊も選択肢としてあり得るが、《思考囲い》で手札を見ており、脅威となるクリーチャーがいなかったため、《メドウグレインの騎士》を破壊することを選択したようだ。
追加のクリーチャーが用意できない和田は《変わり谷》で攻撃するにとどまる。
萩原は追い打ちをかけるように《カメレオンの巨像》。さらに《思考囲い》で和田の手札が土地だけであることを確認して《カメレオンの巨像》を追加。
萩原の手札も残り 1 枚であるため、ここで《神の怒り》を打てると一気に有利になる和田だが……
ジンクスを乗り越えた萩原は「今日の人」である和田の大波すら乗り越えた。
萩原 2-0 和田
LMC 代々木 215th チャンピオンは萩原紀幸!
試合終了後、2 人にアラーラの最誕から入れたカードを聞いてみた。
萩原:《大渦の脈動》
和田:《妄信的迫害》
和田 「《大渦の脈動》がどうしようもない……」
和田がいうように、これ 1 枚でトークンが全て除去できるのが強いらしい。
また、《妄信的迫害》は、相手のトークンなどサイズの小さいクリーチャーを除去しつつ自軍を強化できる。
どちらも対トークンカードのように思える。
これらのカードは、これからのスタンダードシーンでよく見かけることになるだろう。読者諸氏にはこれを踏まえたうえでのデッキ構築をお勧めしたい。
では、よいマジックライフを!
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