LMC 代々木 202nd 準々決勝: 田部敬太 vs 齋藤友晴
斎藤友晴(東京)。その名前を知らない人は少ないだろう。POY(年間最優秀選手)に輝いたこともある、日本を代表するトッププレイヤーである。
ビートダウンデッキを好む彼が今回使用するデッキは、最近トーナメントシーンで見る機会が多くなった赤白ヒバリである。
対する田部敬太(千葉)は、現在 LMC ポイントレースにおいて 2 位の三原槙仁(千葉)に大差をつけて独走している、2 代目 LMC チャンプ筆頭候補者である。
こちらが使用するデッキは、同じ赤白でも、赤白キスキンである。
世界の強豪と LMC の強豪、マクロな範囲とミクロな範囲の強豪同士の戦いになる。
Game 1
田部の《ゴールドメドウの重鎮》スタートに、齋藤は小考しつつ《山》から《モグの狂信者》をプレイしてこれを迎え撃つ。
相打ちを回避したい田部は、《皺だらけの主》で《重鎮》を強化して攻撃を開始。対する齋藤はセットランドするのみ。
田部は再度《ゴールドメドウの重鎮》で攻撃し、《モグの狂信者》がこれをブロックしつつ、能力で 1 点を《重鎮》に打ち込む。田部は《メドウグレインの騎士》をプレイしてターン終了。これに対応して齋藤は《流刑への道》で《皺だらけの主》を処理。致死ダメージを受けた《ゴールドメドウの重鎮》は墓地へと落ちていく。
齋藤が出した《白蘭の騎士》は、田部の《復讐のアジャニ》によって処理されてしまう。
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今のところ、主導権は田部にあるようだ。
厄介なプレインズウォーカーを前にした齋藤は、《イーオスのレインジャー》で《モグの狂信者》と《運命の大立者》を調達し、すぐさま《モグの狂信者》で《復讐のアジャニ》を潰す。
田部はなおも《メドウグレインの騎士》で攻撃を続行、《ゴールドメドウの重鎮》 2 体を追加してターンを返す。
齋藤はお返しに《復讐のアジャニ》をプレイ、2 番目の能力で《メドウグレインの騎士》を除去した後《運命の大立者》をプレイする。
この《復讐のアジャニ》を巡る戦闘で、お互いの場は一度はきれいになるものの、田部は《雲山羊のレインジャー》をすぐさま追加、齋藤も《目覚ましヒバリ》《運命の大立者》と追加して引けを取らない。
いまだ生存している《復讐のアジャニ》を前に、田部は小考のあとで《萎れ葉のしもべ》で戦線を強化して攻撃する。《復讐のアジャニ》は墓地へと送り込まれ、《目覚ましヒバリ》と《雲山羊のレインジャー》が相打ちとなり、齋藤の場に《白蘭の騎士》と《運命の大立者》が戻る。
さらに齋藤は 2 枚目となる《復讐のアジャニ》をプレイ、田部の《風立ての高地》を縛る。
またも難問を突きつけられた田部。まずは眼前の脅威を取り除くべく、全軍をあげて《復讐のアジャニ》を潰しにかかる。齋藤は《復讐のアジャニ》を延命させることを選択し、その代償として《運命の大立者》 2 体を失うことになる。
お互い墓地にクリーチャーが溜まってきている。消耗している証拠だが、《イーオスのレインジャー》や《目覚ましヒバリ》を使用しているため、斎藤の手札は充実している。
斎藤は《幽体の行列》《包囲攻撃の司令官》とプレイして、一気に勝負を決めに行く。
なんとか耐えたい田部は、土地しかない 2 枚の手札から《雲山羊のレインジャー》をトップデックして、齋藤に対抗してみせる。
が、ここまで。
悲しいことに、田部は土地を引き続けるのだった。
田部 0-1 齋藤
Game 2
重すぎるハンドを悩みつつもキープした田部にたいして、齋藤はすぐにマリガンを宣言。
お互い《風立ての高地》を続けてセットする、静かな立ち上がり。後手の齋藤が 3 ターン目に出した《白蘭の騎士》《モグの狂信者》が最初のアクションとなる。
田部は秘匿ランドを起動すべく《幽体の行列》をプレイ、とうぜん齋藤はこれを許すわけもなく、《モグの狂信者》でスピリットトークンを処理。続けて《イーオスのレインジャー》をプレイして《運命の大立者》と《モグの狂信者》を手札に加え、この《モグの狂信者》を場に出してターンを終了。
対する田部は、今は耐えるときと《静月の騎兵》を追加してターンを返す。
齋藤は 3 体のクリーチャーで攻撃したあと、《モグの狂信者》で《静月の騎兵》を除去し、秘匿から《包囲攻撃の司令官》をプレイ。《イーオスのレインジャー》をブロックしていた田部の 2 体のスピリットトークンを除去して、田部のクリーチャーを一方的に葬る。
必死に耐える田部は《萎れ葉のしもべ》をプレイ、齋藤の《イーオスのレインジャー》を討ち取る。
齋藤はふたたび攻撃して 2 枚目の秘匿を起動し、《包囲攻撃の司令官》を場に追加する。
田部は手札に逆転の手段はあるのだが、赤マナが出なかった。
田部 0-2 齋藤
田部 「ワンチャン使えると思ったんだけどねー。今の場だったら《神の怒り》のほうがよかった」
と田部が見せてくれたのは《軍部政変》。同系対決などで硬直した時に打てば宇宙!と自信ありげに教えてくれた。今回のゲームは残念な結果に終わったが、可能性を感じさせてくれる 1 枚である。
田部イチオシのこのカード、ぜひ皆さんにもお試しいただきたい。
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